第10話「ラストラン」

 正直、もうどうでも良い。好きにやってくれ。
 こんなに延ばす必要があるのだろうか。月9でキムタク主演だからと甘やかしているとしか思えない。この程度の内容で一回放送するのなら、詰めて10話で終わりでも良いだろう。第8話でホームが解散したが、その後の展開はなんとも緩慢で、だらだら延ばしているように感じてしまう。
 ホーム復活(かどうかはわからないが)までに3話も費やす必要はない。ホーム復活のために必要なのは、住民の理解と金銭の調達だけだ。前者は朋美(小雪)が中心となり、後者は次郎(木村拓哉)に任されている。この二つの要素を処理するのに3話は必要ない。最終回は拡大スペシャルなのだから1話づつの2話で十分だろう。
 そもそも、家賃が高くなったのは、住民の働きかけによるものだったはずだから、住民を説き伏せれば、お金の心配はしなくても良いのではないか。ということは次郎がレースに出場する必要もないし、それまでの展開を考えても彼がレーサーである必要もない。このドラマにおいて、次郎がレーサーである必要性は、ホーム存続のためのお金を調達することにしかないのだ。8話以前のストーリーの中で、彼がレーサーであることの必要性は見出せないから、最後の展開のためだけの設定なのではないか。
 それにしては盛り上がらなさすぎる。このドラマで中心据えるべきは、ホームの子供と保育士の関係の中に、キムタクという異物が混入し、それによってそれぞれの意識が変化していくところなのではないか。ホームの存続とか、レースに勝つとか、そういう話はストーリーに深みを持たせようとして付け足した、無駄な部分なのではないだろうか。
 だから、第8話以降の展開が面白くないのだと思う。ホーム存続の問題を盛り込みたいのなら、せめて最後の2話ぐらいにして、それまでは子供たちを中心にしたストーリーであった方が良かっただろう。前半はそれなりに面白かったのだから。