ラスト・プレゼント

2005/06/11、テレビ朝日にて放映、約2時間
同名の韓国映画のリメーク

 基になった映画は、韓国映画史上最高の涙と感動のラブストーリーと評されたそうだ。「感動のラブストーリー」という触込みを聞いただけで、あまり見る気はしないが、気を抜きつつも一応観賞した。
 一般的な評価はどうなのか分からないが、個人的には平凡な恋愛ドラマとしか思えない。岡田恵和脚本だから、それなりに面白いだろうと思っていたのだが、期待はずれだった。映画版の方を見ていないが、どの程度まで共通していたのだろうか。余命少ない妙子(菅野美穂)の夫、健児(堂本剛)がコメディアンであるという設定はオリジナルのような気がする。
 その設定は良かった。正直に言って、このドラマの魅力は、健児と水原(伊藤淳史)の漫才の部分だけなのではないかと思う。「感動」というのも中途半端で、妙子の初恋の人が健児であったというのもかなり早くに予想がつくし、健児がそのことを知り、漫才の中に思い出の場面を取り込んで妙子に見せるというのも、たいした感動をよばない。
 漫才の最中に携帯が鳴り、妙子の状態を告げられた健児が呆然と立ち尽くしてしまう場面で、それまでダメだしされる一方だった相方の水原が機転を利かせるところは良かった。だが、それ以外にこれといった見所もなく、全体的には甘くみても標準程度の出来だろう。