Act.1「なんで私がアイドルに!?」

 小ネタ、パロディー満載で期待以上の面白さだった。この枠は過去にも「トリック」など、見所が盛りだくさんの傑作ドラマを放映しているが、このドラマも、その系統に位置するコミカルドラマのようだ。
 まさにコメディーの王道を行くような作品で、とても良い。「冬のソナタ」や「アタックNo.1」「いま、会いにゆきます」「ウォーターボーイズ」などをパロった小ネタが随所に仕込まれており、丁寧に作られている。登場人物たちの行動も、細かいところまで手を抜かず、視聴者を笑わせるという目的を常に念頭に置いているようだった。
 ところで、終盤近く、宮前遥(平山あや)が桃田(金子貴俊)に頼まれて、グラビア撮影に行くという部分があったが、あれは桃田が自主的に取ってきた仕事だったのだろうか。事前に仕事内容は分かるだろうから、社長の福原(古田新太)はあのような仕事はさせないだろう。だが、入社間もない桃田がそう簡単に仕事を取ってこれるのだろうか。それに、桃田にしたって仕事内容は分かっていただろうと思う。その部分だけは納得できなかった。
 だが、全体的には期待できる。キャストもコメディーに向いた俳優ばかりなので、これからが楽しみだ。ひょっとすると今期一番の作品になるかもしれない。