第2話「うっかりデート!」

 とりあえず、負け犬ドラマではなさそうだが、どうも期待はできない気がする。ストーリー云々の以前に、登場人物たちに問題があるのだ。
 芹沢理一(妻夫木聡)が良い人なのは良いが、牧野衣咲(深津絵里)はどうして、あんなに自分勝手なのだろうか。思ったことをすぐ行動に移すタイプとして描かれているわけだが、あまりに傍若無人すぎて、共感できない。あんな人間がエリアマネージャーになったり、店長になったりするのだから、世の中は理不尽だ。
 また、長谷部幸平(田中圭)もよく分からない。小池実乃(広末涼子)に弄ばれていることに気付いていないのだろうか。それとも気付いていながらも、楽しんでいるのか。それで満足なのだろうか。
 さらに、芹沢英介(藤木直人)は女性に興味がないのかと思っていたら、ただの女ったらしだったらしい。なんだか、あらゆる登場人物に魅力がなく、共感もできない。とりあえず、唯一まともな理一の今後を観ていくしかないだろう。
 付け加えると、理一が教習所の教官であることは、今後何らかの意味を持つのだろうか。それとも、衣咲との運命的な出会いを演出することと、平凡な職業という否定的な側面を強調することだけが目的だったのだろうか。もしそうだとすると、現実に教習所で働いている人たちに失礼な気がする。確かに素晴らしい職業とは言えないかもしれないが、教師などと同じように、何かを教えるということに生きがいを感じて働いているのだろうから。