第五艇

 先週は特別艇(総集編)の放送のため、物語に進展はなかった。それにしても、内博貴から田口淳之介へのキャスト変更の件には一切触れないという、視聴者を小馬鹿にした態度には納得できない。第四艇で触れなかったのは、特別艇でちゃんと紹介するためなのかとも思ったが、結局ひとことの説明もなく、あたかもはじめから田口淳之介であったかのように紹介していた。過去のシーンまで撮り直して。
 今後、この件について触れられることはないだろうから、もう書くのはやめるが、もっと視聴者のことを考えてほしいものだ。
 その中田(田口淳之介)は、とてもさわやかで優しい。悦子(鈴木杏)への優しさは、恋心なのだろうか。それとも誰にでも優しい、博愛の人なのだろうか。もし、悦子に関心を抱いているのであれば、今後、関野(錦戸亮)、利絵(相武紗季)も含めた四つ巴になる可能性もある。
 今回、利絵は悦子に対して、関野への想いを打ち明けた。しかし、その後何か変化があるわけでもなく、今まで通り、悦子と関野は幼馴染みなりの仲の良さを見せつけ、利絵はそれを眺めるだけである。この状況が次話の展開をもたらすらしい。
 ところで、この三角関係は、恋愛が絡む物語(特に青春群像物語)に頻繁に登場するパターンである。これを「幼馴染み系三角関係」と名付けよう。幼馴染みの男女は、互いに相手のことを好きではないと公言しつつ、実際には惹かれあっている。しかし、幼馴染みという過去からの繋がりのために、本人自身もそのことを意図的に認めなかったり、あるいは本当に気付いていなかったりする。だがそこに、第三者(ほとんどの場合、片方の友人)が登場し、どちらかへの恋心を告白する。それに対し、初めの内は特に嫉妬することもないのだが、徐々に自分の気持ちに気付き、最終的には幼馴染みの二人が結ばれる。
 全てが同じパターンとはいえないが、「幼馴染み系三角関係」の基本形はこのようなものだろう。そして、この「がんばっていきまっしょい」でも、おそらく、同様の展開になると予想される。関野と利絵、悦子と中田というカップルになれば、一番問題ないのだが、そうはいかず、最終的には関野と悦子の組み合わせになるだろう。
 ちなみに、「幼馴染み系三角関係」は現在放映中の「ドラゴン桜」にも見られる。こちらの展開も似たものになるに違いない。