「NEWS」山下智久とKAT-TUN亀梨和也、連ドラでW主演

 先日、KAT-TUN亀梨和也が3代目金田一少年役に決まったことが発表されたが(2005/07/14「3代目金田一に亀梨和也」)、それに引き続き、今日もまた、ファンにとっては嬉しい発表があった。

 「KAT―TUN」の亀梨和也(19)と「NEWS」の山下智久(20)が日テレ系ドラマ「野ブタ。をプロデュース」(10月スタート、土曜・後9時)でダブル主演することが22日、発表された。芥川賞候補になり、文芸賞を受賞した白岩玄さんの同名小説(河出書房)が原作。クラスで人気者の高校生(亀梨)が、いじめられっ子の転校生の女子と嫌われ者のクラスメート(山下)を人気者へプロデュースする話。2つの人気グループのトップが、ドラマでどんな“化学変化”を見せてくれるのか注目だ。

 KAT-TUNはジャニーズの中でも今最も旬なグループで、亀梨の他にも、赤西仁田口淳之介田中聖上田竜也、中丸雄一と、みな個性的で魅力あるメンバーばかりである。ちょうど先日、ドラマ「がんばってきまっしょい」において、内博貴の代役に、田口淳之介が抜擢されたばかりだ(2005/07/20「NEWS内博貴飲酒補導、ドラマ代役はKAT-TUN田口淳之介」)。また、赤西仁が出演していた「anego」には映画化の話もあり(2005/07/26「「anego」映画化は吉と出るか」)、今後の活躍が期待される。
 一方のNEWSは山下を中心にして、内博貴錦戸亮小山慶一郎、増田貴久、加藤成亮手越祐也、草野博紀と大勢のメンバーが属している。玉石混交な印象もあるが、発売したCDが全てオリコン初登場1位を獲得しており、人気の高さがうかがえる。折りしも先日、メンバーの一人である内博貴が無期謹慎となり、連日メディアを賑わしている(といっても、匿名報道だが)(2005/07/20「NEWS内博貴、飲酒、補導、謹慎事件に新たな情報」)。

  今年1月から3月まで放送された同局系連ドラ「ごくせん」で俳優としての存在感を見せ付けた亀梨は「原作の良さも残しつつ、ドラマならではの面白さが出ればいいと思ってます」と抱負。「グループの垣根を越えてNEWSの山下君と共演できるのが楽しみ」とやる気満々。一方、TBS系「ドラゴン桜」(金曜後10・0)に出演中の山下は「亀とやるって事で新鮮な気持ちでいっぱいです。何か新しい組み合わせで自分としても楽しみ。新しいコンビになればいいと思ってます。今の高校生をリアルに演じたい」と意気込んでいる。

 驚異的な視聴率を記録し、小中高生に絶大な人気を誇った「ごくせん」では、亀梨和也赤西仁というKAT-TUNの中でも特に人気の高い二人が共演し、話題になったが、今回はグループを超えての共演となる。
 山下はNEWSとしてデビューする前から、数々のドラマに出演し、年齢的にも、キャリア的にも亀梨の先輩に当たる。この二人が、どのような演技を見せてくれるかは、ファンならずとも楽しみだろう。
 ただ、ファンの中には、亀梨と赤西のコンビを好む人も多いようなので、今回の発表に不満を感じる人もいるかもしれない。だが、当人たちもこのように言っているので、新しいコンビを応援してあげてほしいと思う。

 ドラマは昨年度文藝賞を受賞した白岩玄氏の同名小説が原作。クールなクラスの人気者・高校2年の桐谷修二(亀梨)の前に、いかにもいじめられそうな女子生徒・小谷信子(あだ名・野ブタ)が転校してきたことから始まる学園物語。山下は女子生徒とともに桐谷に弟子入りし、桐谷に生き方を伝授され、プロデュースされる「金持ちだけど優柔不断なバカ」草野彰を演じる。

 日本テレビ河野英裕プロデューサーは「修二はポワーンとした美少年でなく、やんちゃで目の強さを持った人。傍若無人な役も、明日死んでしまう役もできる二面性を持った人、絶対に亀梨さんでいきたかった」と亀梨起用の理由を説明。

 山下に関しても「三枚目のバカキャラではなく知性、インテリジェンスがほしかった。山下さんはたたずまいに知性がある」と、ジャニーズきっての王子様キャラをあえてダメキャラに起用した理由を明かし「新しい2人を見せたい」と正統派美少年2人の大変身を予告した。

 原作は新時代の小説として話題をさらったもので、早速のドラマ化となるが、芥川賞候補にもなっただけに、ストーリーの面白さは保証されていると言って良いだろう。それだけに期待が高まるだろうから、プレッシャーも大きいかもしれない。そのプレッシャーを跳ね返すぐらいの勢いで、期待以上の面白いドラマを創ってほしい。
 山下がダメキャラというのは新鮮で面白い。ただ、ジャニーズのアイドルがダメキャラを演じると、それだけで違和感を感じてしまうことがあるので、それを上手く回避できるかが重要だ。その処理に失敗すると、特にアンチジャニーズの視聴者からの批判が強まることになるだろう。
 それにしても、先日の田口起用の際も今回も、「王子様」とか「正統派美少年」とか、聞いていてこっちが恥ずかしくなるような形容をするのはどうかと思う。確かに、そういうイメージはあるのかもしれないが、他の言い方はないのだろうか。いつも、似たような形容を繰り返していると、タレントの独自性が見えなくなり、ジャニーズであれば誰でも良いような印象を与えてしまう。実際にそうなのかもしれないが、もっと考えてほしい。
 そして、またもや日テレというのも気にかかる。日テレではKAT-TUN単独番組を深夜に放送予定だと言うし、KAT-TUNはほとんど日テレ専属といって良いほどだ。これだけ、日テレばかりに出ているのをみると、何か裏があるのではと勘繰ってしまう。今後の有望株を今のうちに押さえておこうという魂胆なのか。それとも、もっと別の理由があるのだろうか。