第5話

 このドラマのキーマンは梅村(高橋克典)と宇市(橋爪功)であるように思う。藤代(高島礼子)ら姉妹はまだそれほど宇市を疑っていないが、梅村や良吉(沢村一樹)は宇市の行動に不信感を抱いている。特に梅村は強く疑っているようなので、今後二人の対決があるかもしれない。
 当の宇市は秋田の山林をすでに丸坊主にしてしまったようで、なんと気の早いことか。藤代たちには他の山を案内してごまかすようだが、確実に自分にものになると決まる前から伐採してしまうとは、実に肝の据わった人間だ。「頭の黒い大鼠」とは、彼を評しての梅村の言葉だが、まさにその通りである。
 その梅村は藤代の味方を演じつつ、文乃(米倉涼子)にも接近している。彼はすでに、土地の鑑定の際に私服を肥やしたようだが、藤代の味方を演じているのは財産目当てに違いない。一方、文乃(米倉涼子)のことは心から想っているように感じられるが、実際のところはどうだろうか。まだまだ分からない。
 そして、次回の予告によると、梅村と文乃が会っている所に藤代が現れるようだ。これにより、3人の立ち位置がどのように変化するのか楽しみだ。梅村が藤代から離れるとなれば、宇市にとって有利になるかもしれない。どんな展開が待っているのだろうか。