第3話

 最終的な勝者は誰になるのだろうか。まだまだ先の見えない展開で、これからがとても楽しみである。
 矢島家は女系家族であるから、当然三姉妹の力が強いわけだが、実際にはそうでもないのかもしれない。先代の嘉蔵(森本レオ)も、文乃(米倉涼子)という愛人を囲っていたわけだし、宇市(橋爪功)も私腹を肥やしているようだ。そして、次期社長の座を手に入れた良吉(沢村一樹)。さらには、梅村(高橋克典)まで絡んできている。女系家族といえども、実は男性に食いつぶされているのではないだろうか。
 そう考えると、このドラマは、プライドが高く欲深い女性たちが互いに争っている間に、したたかな男性たちが、巧みに遺産をかすめてゆくという、漁夫の利的な物語のようにも見える。それとも、最後に笑うのは、やはり女性たちなのだろうか。先の見えない展開にいろいろな予想が頭をよぎって楽しい。