修二と彰「青春アミーゴ」が出荷100万枚突破!

 人気グループ、KAT−TUN亀梨和也(19)とNEWSの山下智久(20)による年内限定ユニット「修二と彰」のデビュー曲「青春アミーゴ」が4日、出荷枚数で100万枚を突破した。

 1日にレコード店に出荷してからわずか4日間という驚異のスピード。発売元のジャニーズ・エンタテイメントによると、初回55万枚を出荷したところ、全国のレコード店で品切れの店舗が続出。生産が追いつかず、週明けにも50万枚が追加出荷される予定で、4日間で出荷枚数100万枚突破は今年初快挙だ。

 同曲は、2人が共演する日本テレビ系「野ブタ。をプロデュース」(土曜後9・0)の主題歌で、「修二と彰」は2人の役名。ドラマは先月29日の放送が平均視聴率17・0%と好調で、同曲も発売前から有線チャート、着うたランキングともに1位を記録するなど話題となっていた。“ミリオン達成”に亀梨は「俺自身ビックリしてる。スゲーうれしいです」。山下も「忘年会や新年会のシーズンに向けて、カラオケの定番ソングになってくれたらうれしい」と大喜び。

 ちなみに今年に入って1番売れた曲は、ケツメイシの「さくら」で94万枚。今年実数での100万枚突破シングルは現れていないだけに、「青春−」の達成第1号は確実だ。

 「NEWS」山下智久と「KAT-TUN」の亀梨和也による期間限定ユニット「修二と彰」のシングルCD「青春アミーゴamazon.co.jpでチェックが発売4日目にして出荷枚数100万枚を記録した。11/03付けでオリコンのデイリーチャートに関する以下の記事が掲載されていたが、まさに驚異的なスピードでの100万枚突破と言えるだろう。

 亀梨和也(KAT-TUN)と山下智久(NEWS)による期間限定ユニット、修二と彰の「青春アミーゴ」がデイリーチャートで2位以下を大きく引き離すダントツのスタートを切った。本作は日本テレビ系ドラマ『野ブタ。をプロデュース』(出演:亀梨和也山下智久堀北真希ほか)の主題歌。先週、週間チャート首位を獲得した平井堅「POP STAR」(フジテレビ系『危険なアネキ』主題歌)に続き、テレビドラマから2週連続でNo.1ヒットが誕生することになりそうだ。

 ちなみに、2位以下の中にはウエンツ瑛士小池徹平のデュオWaTのメジャーデビューシングル「僕のキモチ」 amazon.co.jpでチェックも入っている。その話題については別の機会に……。

 さて、亀梨が属するKAT-TUNは人気の高いグループだがまだデビューしておらず、今回のCDはデビューに向けての試金石と言えるだろう。それがここまでの結果を収めたのだから、山下・亀梨の人気の高さ、ひいてはKAT-TUNの人気の高さを裏付ける証拠となったようだ。
 そのKAT-TUNのファン層だが、今までのジャニーズタレントに比べて男性ファンが多いらしい。コンサート会場にもある程度の男性客が訪れているようだ。同性に好かれるというのはタレントにとって重要な要素なので、今後も男女両方のファンを獲得していってほしいと思う。

 NEWS山下智久(20)KAT−TUN亀梨和也(19)のユニット「修二と彰」が歌う「青春アミーゴ」の売り上げ100万枚突破が確実になった。売り上げが低迷するシングルCDで今年初のミリオンセラーとなる。男同士の友情を歌うデュエット曲の購買層は忘年会までに覚えたい男性会社員が中心で、女性に人気のジャニーズ勢としては珍現象となっている。

 「青春アミーゴ」は2日に発売されたとほぼ同時に、全国のCD店から追加注文が始まった。4日間で100万枚を出荷した。週明けには、さらに50万枚の出荷を予定している。

 数年続くCD不況の中、トップアイドルの作品とはいえ、これだけの好ダッシュは珍しい。大手CD店「新星堂横浜ジョイナス」の店員は「女子中高生に交じってサラリーマンが買っていく姿が目立ちます」と、意外な現象を説明した。ジャニーズ勢の購買層は女性ファンが圧倒的なはず。なのに、従来のファンとは異なるネクタイ姿の会社員たちがこぞって手にしていくというのだ。

 同曲は、山下と亀梨が主演する日本テレビのドラマ「野ブタ。をプロデュース」(土曜午後9時)の主題歌だ。男同士の友情をストレートに表現した歌詞を、昭和歌謡を思わせるノスタルジックなメロディーに乗せている。複雑なメロディーの転調もなく、男性2人の素朴な掛け合いは、アイドル全盛の歌謡曲で育ったサラリーマン世代の耳になじんだようだ。

 発売元も忘年会ソングを狙っていたことを認める。「年末を控えた時期の発売、懐かしさを覚えるメロディーはぴったり。部長さんや課長さんもこの曲で若手女子社員さんたちの心をつかんでみては」と話す。山下も「忘年会や新年会シーズンに向けて定番ソングになったらうれしい」、亀梨も「カラオケで歌って踊ってね」とコメントしている。

 発売元のジャニーズ・エンタテイメントは「ノスタルジックな曲調が既存のファンだけでなく、お父さんやお母さん世代にも支持されているのではないか」と分析。大手レコード店では「(2人が所属する)ジャニーズの商品を購入するのは女子中高生がメーンだが、“青春…”は男子高校生やスーツ姿の会社員も購入している」と話し、購入層の広がりをうかがわせた。

 日刊スポーツの記事の「オヤジがジャニーズ熱烈支持」というタイトルはどうかと思う。記事の内容から言えば、ノスタルジックな曲調が忘年会ソングとして受けたということなので、ジャニーズ「熱烈」支持とは言えない。若手女子社員へのアピールという側面が強く、山下智久亀梨和也に興味があるわけではないのだろうと思う。
 それよりも、注目すべきはスポニチの記事にあるように「男子高校生」が購入しているという点だ。上述したように、KAT-TUNは若い男性からも支持を受けている。それはある種の憧憬の的であるのだろうが、今まではあまり見られなかった傾向だろうと思う。SMAPKinki KidsのCDを買う男性はいても、NEWSやタッキー&翼などのCDを買う男性はほとんどいなかっただろう。
 そこがKAT-TUNの特色である。ファッションリーダのモデルに若い女性が憧れるように、若い男性がKAT-TUNに憧れているのだ。ジャニーズはこのことを念頭において今後のKAT-TUNの売り出し方を考えなくてはいけない。
 限られたパイ(若い女性)を独占するために他の事務所の男性アイドルに圧力をかけてきたジャニーズだが、そのやり方がいつまで持つかは分からない。現に、w-inds.などはジャニーズのタレントを凌駕するだけの実力と人気を備えてきている。今までジャニーズにゴマを擦ってきたテレビ局が反旗を翻さないとは断言できない。
 ここで、パイを拡大することができるなら、圧力などという小賢しい手段を使わずとも競争に打ち勝てる可能性が高くなる。そういう意味でもKAT-TUNは今後のジャニーズの方向性を規定するだけの力を秘めているのではないだろうか。
 そのKAT-TUNは、ファンの高い期待にもかかわらず、デビューがなかなか決まらない。先日、グラチャンバレーのプロデューサーに就任した際には、とうとうデビューかと盛り上がったもののジャニー喜多川社長自らがその可能性を否定した。
 では、いつ頃デビューするのだろうか。最適なのは来年中だろう。再来年になってしまうと、現在の人気が下降し始める可能性がある。デビューへと盛り上げるつもりが、いつのまにか旬を過ぎてしまっては元も子もない。「ごくせん2005」 amazon.co.jpでチェックで赤西・亀梨の名が一般に浸透してから一年近く経つが、そろそろデビューしても良い時期ではないだろうか。
 ただ、現在のジャニーズには一つ大きな問題がある。このブログでも再三取り上げた内博貴の一件だ。この件に関しては、かなり落ち着いてきたようだが、復帰の際には再度話題になるだろう。KAT-TUNがデビューするとしたら、彼が復帰した後、その話題をかき消すようなタイミングが良いかもしれない。
 となれば、来年の中盤以降ということになろうか。過去の流れを考えても、理由なしにデビューするとは考えにくい。何らかのイベントやドラマに絡んでのデビューというのが妥当な予想だろうと思う。KAT-TUNの不自然なまでの日テレ依存(あるいは日テレのKAT-TUN依存)を考えると、デビューにも日テレが絡む気がする。メンバー全員を一つのドラマに出演させるというのも面白いが、そういう冒険はないだろう。かといって大きなイベントも思い当たらない。
 ここまでファンを焦らして盛り上げておいて、あっさりデビューするとは思えない。どのようにデビューするかに期待してみよう。

レオナルド・ダ・ヴィンチ展

 森アーツセンターギャラリーで開催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」に行ってきました。鏡面文字で有名なダ・ヴィンチの手稿が公開されるということで、ぜひ行こうと思っていたのですが、いつの間にか終了間際になってしまいました。
 今回公開されたのは、「レスター手稿」とよばれる18枚の手稿です。所有者はマイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏。一年に一度一ヶ国にだけ許される実物展示ですので、今回を逃すと日本で見ることは難しいかもしれません。それだけに絶対に行きたい展覧会だったのです。
 ダ・ヴィンチというと、「モナ・リザ」や「最後の晩餐」の印象が強いですが、この展覧会では、絵画の展示は一切ありません。「レスター手稿」一本なのです。「レスター手稿」以外は皆ファクシミリ版で、絵画に関しては年表の中に写真が掲載されているぐらいでした。
 しかも、その「レスター手稿」の展示方法がすごい。真っ暗な部屋の中に一枚ずつライトに照らされて展示されているのですが、そのライトが一定時間ごとに暗くなったり明るくなったりを繰り返すので、見ているうちに暗くて見えなくなってしまいます。照明による劣化を防ぐためでしょうが、じっくり見るような余裕はありません。それだけ貴重な資料ということでしょうね。
 その代わりと言ってはなんですが、レプリカ付のカタログが販売されています。18枚すべてのレプリカとカタログがセットで3200円とは安い!(と私は思いますが……)オリジナルDVD(2500円)と共に購入しました。カタログもDVDもまだしっかりとは見ていませんが、興味のある方にはおすすめできると思います。通販もしているそうなので、気になった方はどうぞ。
 展覧会の期間は11月13日までですので、行きたいと思った方はお急ぎくださいませ。公式サイトには平日割引チケット(300円引き)があり、それを使えば前売り券より安いので忘れずにご利用ください。その他、ペーパークラフトや壁紙用の画像もダウンロードできますよ。
 っと、なんとなく宣伝じみてきましたが、とにかく半世紀前の天才の偉大さを実感できる展覧会でした。美術品のような派手さはないので、本当に好きな人でないと楽しめないと思いますが、おすすめの展覧会です。

公式サイト:http://www.LeonardoDaVinci.jp/

正しい恋愛のススメ

 先日、TBS系の愛の劇場で放送されていたドラマ「正しい恋愛のススメ」が最終回を迎えた。いわゆる昼ドラを見るのは、3年ぶりぐらいになるかもしれない。その頃はビデオ録画だったが、今ではHDD録画でとても快適だ。
 それはともかく、全30話(6週間)とそれほど長い作品ではなったが、30分の中で毎回何らかの展開があり、飽きることなく楽しめた。一条ゆかりの漫画が原作で、原作ファンにはあまり評判が良くないようだが、ストーリー自体がとても面白いので、原作を知らない私にとっては、毎回観るのが楽しみだった。
 このドラマに限らず、ある作品が映像化される際、原作ファンがキャストに納得出来る場合というのは稀有なように思う。小説であれば、読者の中でイメージが出来上がっているし、漫画であればイラストのイメージがあるので、キャストの人選というのは非常に難しいだろう。
 本作の場合、原作を読んでいない私としては、キャストに違和感を感じることはなかった。岬玲子役の大島さと子がそんなに魅力的なのかという疑問はあるが、男っぽい部分を内包した脚本家の役をしっかりと演じていたと思う。また、竹田博明役のウエンツ瑛士の演技に関しては、あまりに棒読みすぎてなんとも評価しがたいが、バラエティで鍛えた成果なのか、コミカルな演技は悪くなかった。
 ただ、一番光っていたのは、玲子の親友であり、プロデューサーである木原順子役の木野花ではないだろうか。彼女のおかげで作品が引き締まっていたと思う。舞台女優だけあって、演技に揺らぎがなく、見ていて心地よかった。また、博明の母親、敦子役の岡本麗も味があって良かった。
 護国寺洸役の半田健人タモリ倶楽部でのマニアックな言動で注目していたが、演技も悪くなかったと思う。その他、小泉美穂役の仲程仁美や原田一樹役の小木茂光らもそれぞれに魅力的であった。主役以上に脇役の魅力が大きかったと言える気がする。
 ストーリーも良く出来ていて、毎回ワクワクさせられた。ただ、最終回だけは肩透かしを食らったような気分である。原作もあのような終わり方なのだろうか。まあ、コメディーだから、暗い結末になるよりは良いかもしれないが。
 最後に関連記事として、読売新聞の記事を抜粋引用しておく。

 少女漫画界の女王・一条ゆかり原作の作品が、TBS系の昼帯ドラマを“独占”している。9月にスタートした「正しい恋愛のススメ」(月〜金曜、後1・00)に続き、今週からは不朽の名作「デザイナー」(月〜金曜、後1・30)が始まった。(津久井美奈)

 1968年にデビューした一条は、富豪の令嬢・子息6人組が活躍するコメディー「有閑倶楽部(くらぶ)」や、フランスの富豪の娘と幼なじみの悲恋を描いた「砂の城」など、華麗でゴージャスな作品で知られ、30〜40代の主婦層に絶大な人気を誇る。現在は、声楽家をめざす女性2人の相克を描く「プライド」を女性漫画誌「コーラス」に連載中だ。

 74年に少女漫画誌「りぼん」に連載した「デザイナー」は、初期の代表作。ファッション界を舞台に、孤高のモデル・亜美(松本莉緒)と誇り高きトップデザイナー・鳳麗香(国生さゆり)がプライドをかけて闘い、やがて悲劇へと向かう愛憎劇。制作は毎日放送(大阪)で、脚本は「ごくせん」の松田裕子が手がける。

 一方の「正しい恋愛のススメ」(TBSなど制作)は、大人向け雑誌に活動の場を移した90年代のヒット作。離婚歴のある美貌(びぼう)の脚本家・玲子(大島さと子)と、その娘・美穂(仲程仁美)の恋人・博明(ウエンツ瑛士)との恋を通して、昨今の女性の恋愛観や人生観をコミカルに描いた作品だ。

 「2作の同時ドラマ化は偶然。『正しい恋愛のススメ』は、『プライド』のドラマ化の話をいただいた時、昼ドラマならばこちらが向くと私が薦めました。『デザイナー』は、脚本家の方もぜひにと言われたのでドラマ化になりましたが、なんで今さらと思いました」と一条は笑い、喜ぶ。

『悪文―裏返し文章読本』中村明

(勝手に10段階評価。4が標準、10が最高)

 作家の文体研究や文章表現研究などで著名な著者による文章読本
 「裏返し文章読本」という副題の通り、悪文にスポットを当てているところが面白い。良い文章を書くために、良い文章を読むことは重要だが、同時に、悪文を知ることも必要だ。悪文とはどのようなもので、なぜ悪文になってしまうのかを理解していれば、自ずと良文・名文を書くことができる。また、悪文を見過ごしてしまう確率も減るだろう。
 その悪文について、様々な観点から説明されており、大変分かりやすい。だが、指導書というよりは読み物的な性質が強いので、実際に文章を書いていてどう直したら良いか分からない時に調べるというような使い方には向かないと思う。読み物として楽しみながら読むことで、文章を書く時の態度や注意点を身に付けられる本なのである。
 昨今、ブログが急激に普及し、誰もが文章を書き、それを発表できるようになった。そのような状況の中で、気軽に読めて、かつ実践的であり、なによりも「書く」ことに対する意識改革にも役立つ本書は、恰好の文章読本と言えるだろう。

「NEWS」内博貴、飲酒謹慎騒動のまとめ&復帰は?

 ジャニーズの人気グループ「NEWS」および「関ジャニ∞」のメンバーである内博貴が、フジテレビの菊間千乃アナらと飲酒し、補導されたのは3ヶ月前の7月15日のことであった。
 この一件に関しては、スポーツ紙や週刊誌などで大きく取り上げられ、ネット上でも話題となった。テレビでの報道は事務所の圧力ゆえか、ほとんど見られなかったが、他のメンバーが謝罪した際には多少取り上げられていたようだ。
 このブログでも複数回にわたり話題にしたが、その際の反響は、急激なアクセス数の増加やコメントの数からも分かるように、かなりのものであった。個人的な趣味性の強い書籍の感想を書いているときとは大違いで、ジャニーズに対する関心の高さが伺える。
 この飲酒補導騒動はその後も一定の関心を集めていたようだが、徐々に下火になり、最近では『週刊女性』に内への直撃インタビューが掲載されたぐらいではないだろうか。
 このように、だいぶ落ち着いてきたところで、ざっとまとめておこうと思う。まとめと言っても、以前書いたことを繰り返しても仕方ないので、以前の内容は以下のリンクから参照していただくこととし、今回は内博貴の復帰について考えてみたい。

復帰への布石

 先日、内の飲酒の最大の原因とされた菊間アナのテレビ番組復帰が発表された。以前のレギュラーであった「こたえてちょーだい」はさすがに降板となる様子だが、とりあえず復帰は出来るようである。
 この発表こそ、内博貴復帰への布石と言って良いだろう。彼女が復帰するとなれば、当然、内も復帰させて良いという話になる。さらに言えば、どうして菊間アナが先に復帰するのかという批判的な意見も持ち上がるだろう。事実、ネット上でのファンの発言などを見ていると、菊間アナに対するバッシングが多い。
 この傾向は、ファンならずとも見られるものだろう。同じ事件に関わった二人がいて、両者の過失に大差がないのであれば、先に謹慎を解いた方に反発が起こり、もう一方に同情が寄せられるのは当然と言って良い。つまり、今回も菊間アナは一種のスケープゴートとして利用されたに等しいのである。
 なお、「今回も」と書いたのは、「菊間アナが個人的会合に、個人的に内を呼び出し、酒を飲ませ、泥酔させた」という報道が、「菊間=悪」という構図を作り、内への批判をかわすための情報操作であったのではないかと考えられたからである(詳細は2005/07/20の記事に)。

復帰の時期

 このように、彼は着実に復帰へ近づいていると言えよう。では、具体的にそれがいつ頃になるかというと難しい。
 しかし、「NEWS」から復帰か「関ジャニ∞」から復帰かを考えると、後者の可能性が高いように思う。補導された際の報道では「NEWS」のメンバーという形であり、「関ジャニ∞」という名前はあまり見られなかった。結果として、一般的には「NEWS」のメンバーということで認識され、「関ジャニ∞」のメンバーという印象は薄くなったように思われる。また、「関ジャニ∞」自体がそれほど一般に認知されていないことを考えても、まずは「関ジャニ∞」の方から復帰するのがスムーズであろう。
 それに、「関ジャニ∞」はメンバーが8人だから「∞(エイト)」なのであって、これ以上7人体制が続くのは不自然である。先日、ニューシングルが発売されたが、その前には新メンバーが入って8人となるというような報道もされたほどだ。だから、次のCDが発売される時には「関ジャニ∞」の内博貴として復帰するだろう。
 その時期がいつになるかは分からないが、年内の可能性は低いと思う。来年の前半ごろではないだろうか。そして、来年中には「NEWS」にも復帰し、ほぼ元通りの活動ができるようになるだろう。

復帰の可否

 今までの状況を考えれば復帰することは確実だと思う。しかし、復帰すべきではないという意見もあるに違いない。それは人それぞれの考え方であるから、特に否定はしないが、私自身はこの程度のスキャンダルで引退する必要はないと考えている。
 確かに、未成年の飲酒は法律上問題だ。だから、全く悪くないとはいえない。しかし、芸能界を見渡せば、覚せい剤の使用などで逮捕されたにもかかわらず、その後、平然と活動を行っている人たちがそこかしこにいる。彼らと比べるのが適切かは分からないが、まだ二十歳にもならない少年なのだから、間違いの一つや二つ犯すことだってあるだろう。
 彼らが間違いを犯した時に、周りの大人がすべきなのは、彼らを切り捨てることではなく、反省させ、後悔させたうえで、再度チャンスを与えることなのではないだろうか。もちろん、それを何度も繰り返すようなら救いようがないが、何らかの才能を認めてデビューさせたのだから、一度のミスで首を切るようなことはすべきではない。
 間違いを犯してしまった原因の一つには、芸能界という特殊な世界で仕事をしているということもあるのだろうから、彼らを立て直してあげるのも、芸能界に引き込んだ事務所が果たすべき責任である。
 ジャニーズ事務所は今まで、その責任を果たしてこなかった。何か問題を起こしたタレントがいれば、すぐに切り捨てるか、その問題をもみ消してしまうかのどちらかで、しっかりと教育していたとは考えられない。
 では、今回その責任を果たせたかといういうと、それも怪しい。なぜなら、内が復帰出来るのは(まだ確実ではないが)、彼の人気が高いからであり、すなわち商品価値が高い、稼げるタレントだからという商業的な要因が強く作用しているように考えられるからだ。
 かつて、同じ「NEWS」のメンバーであった森内貴寛がスキャンダルを起こした際には、あっけなく引退させてしまった。つまり、金のなる木は大切にし、それ以外はさっさと厄介払いするという傾向が抜けきれていない可能性が高いのだ。
 営利企業である以上仕方ないとは思うが、未成年を多く有しているのだから、もう少し違う考え方があっても良いと思う。今後は、タレント達のことをもっとよく考えた事務所になると良いのだが……。

『キノの旅 ―the Beautiful World―』時雨沢恵一

(勝手に10段階評価。4が標準、10が最高)

 上遠野浩平ブギーポップシリーズと共に、電撃文庫、ひいてはライトノベルの代表的な作品となった人気作。
 人間キノと、言葉を話す二輪車エルメスによる旅の物語である。一つの国には三日間、そう決めて旅する二人(?)は、いろいろな国のいろいろな人々と出会う。それは楽しいことばかりではない。いや、むしろ、辛いことや悲しいことの方が多い。でも、キノは旅を続ける。止めるのはいつだってできるから。
 六話の短篇からなる本書は、良い意味で期待を裏切る作品である。アニメ化もされ、主に中高生に人気のある作品だという前情報から想像したのは、ファンタジー色が強く、スピード感があって、派手で明るくコミカルなアクションノベルであった。しかし、実際に読んでみると、その正反対であることを知り、驚いた。
 冷静でどことなく儚げなキノが訪れる国々は、どれも微妙に歪んでいる。一見ファンタジックとも受け取れるその歪みは、現実の社会に潜んでいる歪みを一方向に引き伸ばしただけのものだ。だから、実に現実的であり、同時に虚しさを感じさせる。どの国の物語も、皆一様に虚しい。楽しそうな国は登場しないのである。
 そんな国を旅するのだから、読んでいて楽しいというよりは、苦しい。そして寂しい。だけど、続きが読みたくなる。この力はどこにあるのだろうか。キノの力強い意思から湧き出ているのかもしれない。とにかく、不思議な味を持った小説であることは否定し得ない。
 ただ、全体的に単調になってしまっているのが残念である。上述したような傾向を持つ作品だから仕方ないのかもしれないが、もう少し起伏を持たせても良かったのではないかと思う。
 一方、構成についてはかなり綿密に考えられているようで、後半の展開に驚かされると共に、謎が生まれ、その謎に惹きつけられてしまった。その謎に関してはしっかりと伏線が張られているので、矛盾はないが、それゆえに謎が深まるという重層的な構造になっている。プロローグ、エピローグも上手く出来ていて良かった。
 ライトノベルと言っても、一般的な小説に匹敵する力を持っていることは多い。「ライト」であると自己定義することによって、型通りではない、冒険的な作品が生まれるのかもしれない。

『ママチャリ刑事I』小松江里子

(勝手に10段階評価。4が標準、10が最高)

 バツイチ子持ちの女刑事、立花薫とその隣に住む専業主婦(夫が刑事)の小泉日向子。そんなふたりのママチャリコンビが活躍する短篇ユーモアミステリ。「呪いのゴミ箱!殺人カラス襲撃事件」など、全四話が収録されている。
 小松江里子といえば、人気脚本家の一人である。おそらく本作も、ドラマ作品なのであろう。そう思って、ページをめくると、「ノベライズ/豊田美加」と書かれている。これはどういうことだろう。奥付を見ても、「著者 小松江里子」となっているのだが……。普通、ドラマや映画などのノベライズの場合、ノベライズをした人物の名前は表紙などにも表記されるだろう。にもかかわらず、本書は、物語が始まる前のページに小さく書かれているだけである。本書の著書はノベライズをした豊田美加であって、小松江里子はあくまで原作とか、原案とか、脚本とか、そういう表記が正しいのではないだろうか。なんとなく納得のいかない扱い方である。
 さて、肝心の内容はと言えば、まあ、普通のユーモアミステリと言って良いだろう。全体的に脚本調なのはとりあえず大目に見ることにする。
 しかし、第二話の事件はどうかと思う。公園に落とし穴を掘って、そこに傘の先を上に向けて無数に立てて置き、その場所に相手をおびき出して……。幅二メートル深さ三メートルの穴を誰にも気付かれずにどうやって掘ったのかも疑問だが、それ以上に、そんな大きな穴に誤って落ちる子供がいなかったことに驚嘆する。そもそも、そんな穴をどうやってカモフラージュしたのかも分からないし。それに、そこまで苦労しておいて(おそらくスコップで掘ったのだろう。三メートルも!一晩で?)、凶器が傘とは(しかも17本だけ)、ユーモアミステリにしてもちょっとひどいような気がする。ドラマの場合は大げさにしないといけないのかもしれないが、小説化する際にはもう少し考えてほしい。
 ちなみに、ユーモア部分はしっかり押さえられているので、細かいことを気にしなければ、十分に楽しめる。特に、専業主婦、小泉日向子と鑑識官とのやり取りは非常に面白い。おそらく、ドラマにおいても、見所の一つになっていたことだろう。